葬儀で体験した、日本の変な伝統

今まで、一度だけ葬儀に出席したことがあります。それは僕が大学3年生のときだったので、今から5年前のことになります。僕のおじいちゃんの葬儀でした。小さい頃からおじいちゃんっ子で、優しくて家族想いのおじいちゃんが、家族の誰よりも大好きでした。誰にでも自慢できるおじいちゃんでした。そんなおじいちゃんが亡くなったので、葬儀の最中、僕は人目もはばからず号泣してしまいました。僕の知らないおじいちゃんの知り合いや、葬儀屋の人にも心配される程でした。

葬儀で使った会場は小さなところでしたが、葬儀屋さんが用意してくれた葬儀は素晴らしいものだったのをはっきりと覚えています。その中で、どうしても腹が立ち、今でも疑問に感じていることがありました。出棺前、遠い親戚のおばさんが「祭壇の前で家族みんなで写真を撮ろう」と言い出したのです。僕はその発言が許せず、そのおばさんに怒鳴ってしまいました。あとから知ったことなのですが、日本には、亡くなった人のことを忘れることのないように、という意味で、その家族みんなで写真を撮る伝統があるそうなのです。

そのことを知ったあとでも僕の怒りは収まらず、むしろ、何でそんな変な伝統が日本にあるんだろう?その伝統を作った人も、それを継承していく人もおかしい、古くから伝わっていることだからと言っても、それをやる必要性はないのでは?と感じていました。同時に、写真を撮らなかったら、ここにいる家族はおじいちゃんのことを忘れてしまうかもしれないということなのだろうか?と思っていました。少なくとも、僕には、おじいちゃんのことをこの先一生忘れることがない自信がありましたので、僕以外の家族がみんな写真撮影をする中、僕だけ写真をに写りませんでした。これから先、親や親しい親類等の葬儀に出席することもあるでしょう。おじいちゃんのときと同じように、みんなで写真撮影をしよう、ということもあるかもしれません。しかし、僕はその伝統に納得していないですし、そんなことしなくても忘れることはないので、これから先も写真撮影はしないつもりです。今でも、なぜそのような伝統が日本に存在しているのか、なぜみんなその伝統に疑問を感じず、葬儀のときにまで写真撮影をするのか、疑問に感じます。きっと、これからもずっと同じ疑問を僕は持ち続けることでしょう。恐らく、僕と同じような経験をして、それを疑問に感じている人は沢山いることかと思います。

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